女子でサーブが苦手という方は少なくありません。
もちろん得意な方もいますが、男子と比べると苦手な人が多い傾向にあります。
サーブは、テニスのゲームにおける1番最初のショットです。
このショットで自分にとって有利になるボールが打てればいいのですが、サーブがうまく入らないと相手に主導権を握られてしまいます。
また、ダブルフォルトで試合の流れが変わってしまうなんてこともよくあることです。
今回は、女子がサーブを苦手とする原因とサーブが入るようになるコツを紹介します。
目次
テニスで女子はサーブが苦手な傾向がある原因
サーブは、全身の運動連鎖を用いて、肩から先をダイナミックにつかう必要があるため、ある程度筋力が必要です。
女性の場合、どうしても男性と比べると筋力が劣るため、体を捻っても打つまでに戻しきれなかったり、肩から先が安定してスイングされなかったりと、理想のサーブを打つことは難しくなります。
プロテニスプレイヤーであっても、セリーナ・ウィリアムズ選手や大坂なおみ選手ほどの体格と筋力があれば話は別ですが、大抵の場合は身体の強さがサーブを苦手に感じやすい原因になります。
ただし、筋力がなくてもサーブが安定して入るようになるコツはあります。
では、どのようなことに気をつければ非力な方でも安定したサーブを身につけることができるのでしょうか?
女子向け!テニスのサーブの打ち方のコツ1:グリップの握り方
ストロークと同様、サーブでもグリップの握りひとつで打球の球質が変わります。
理想的な打ち方をするためには、効果的なショットを確率良く打てるグリップの握り方が求められます。
これは女性でも男性でも同じです。
一般的には、コンチネンタルグリップがサーブの握り方の基本となります。
ラケットのフレームに親指と人差し指でV字を自然体で作りながら手のひらを当て、そのままグリップまで下に降ろしながら握ると理想のコンチネンタルグリップになります。
理由は2つあります。
・手首や肘などの関節やその動きに関与する筋肉に無理なく理想的な打球面を作りやすい
・回転・コース・スピード・角度など様々な変化をつけやすい
これに対し、グリップが許容範囲から外れ極端に薄い・厚いと、理想的な打球面を作るために、力が入りにくい、あるいは手首や肘が複雑な関節角度になります。
そうすると確率良く攻撃的なショットを打てないだけでなく、怪我をするリスクも高まります。
しかし、サーブが苦手な方からすればコンチネンタルグリップでサーブを打つのは難しいと考えている方も多いでしょう。
グリップを一気に矯正しようとすると、全くサーブが入らなくなってしまうので、現在のグリップから少しずつ変えていくようにしましょう。
女子向け!テニスのサーブの打ち方のコツ2:スタンス
コンチネンタルグリップで握れるようになれば、スタンス(=身体の向き)を変えることが可能になります。
イースタン〜ウエスタングリップで握っていた方は、身体を前向き(ネット向き)にしやすいオープン〜スクエアスタンスで構えている方が多いでしょう。
しかし、打ち始めから打ち終わりまで体の向きが変わらないというのは、パワー不足になりがちです。
ただ当ててコートに入れるだけならばこのグリップとスタンスでも構いませんが、そのようなサーブで主導権を握ることは難しいでしょう。
コンチネンタルグリップに合わせて、スクエア〜クローズドスタンスで構えるようにすることで体の捻り戻しを使ったスイングがしやすくなります。
そうすることで威力のあるサーブを手に入れることができるのです。
女子向け!テニスのサーブの打ち方のコツ3:トス・打点
サーブが安定しない原因のひとつとして、トスの乱れによって打点が乱れることが挙げられます。
トスが乱れれば、それに合わせてスイングをしなくてはいけなくなり、結果的にショットが不安定になります。
女性の場合は、手が小さくボールをうまく握れない方もいますが、なるべくずれが少ないような上げ方を身につけることが重要です。
まず、トスを上げるときボールを鷲掴みにするのではなく、人差し指・中指に乗せ、親指・薬指で支えるような持ち方をしましょう。
手のひらでボールを持つと、投げたときに指に引っかかることがあり、真上に飛ばすことが難しくなります。
次に、上げ方としては肩を支点にして腕をまっすぐ一本の棒のようにしたまま、ボールを投げるのではなく打点に置くイメージで優しく離すようにしましょう。
打点は、ラケット面が地面と垂直〜やや下向きになる、重心よりも前側(ネット側)でラケットが自然に通るところが理想になります。
基本的には体を回転した時の右肩の上〜おでこの間が理想的な打点になることが多いです。
また、ルール上、トスは何度上げ直しても問題ありません。
そのため、理想的なトスが上がらなければ落ち着いて上げ直すことを習慣づけるようにしましょう。
女子向け!テニスのサーブの打ち方のコツ4:テイクバックの作り方
テイクバックはいくつか種類があり、プロ選手でも人それぞれ個性に合わせて選んでいます。
共通しているのは無駄な動きが少なく、全身の運動連鎖によってスイングが起こりやすいテイクバックを自分自身で見つけることです。
サーブのテイクバックは、下半身の体重移動やタメを作る動作から始まりますが、これに連動して自然とラケット・トスが上がってくることが理想です。
テイクバックの時点で、上半身と下半身を切り離してしまうと、その後のスイングもチグハグになってしまうケースが多いです。
テイクバックの完了時点=トロフィーポジション(両腕が上がった状態)では、上半身をリラックスさせて、肩は180度に開き脇と肘は90度、手首はじゃんけんのグー、ラケットヘッドは前向きになっていることが重要です。
トロフィーポジションがうまく決まらなければ、効率よく肩や肘が動かなくなり、ボールの威力が減ってしまいます。
ただし、先の理由からトロフィーポジションを意識しすぎて、不自然にラケットを手で担ぐような動作をしてはいけません。
手でラケットを引くのではなく、下半身の動作と連動して勝手にラケットが動かされるのがポイントになります。
トロフィーポジションは一見動きが止まるように見えますが、あくまでサーブ動作全体の通過点なので、連動性を意識して練習しましょう。
まとめ
今回は、女子がサーブを苦手とする原因と、安定したサーブを打つためのコツを紹介しました。
先にも述べたように、女子と男子では関節や筋肉の強さが違うため、同じようなサーブを打つことは難しいです。
ただし、きちんとサーブの基本を身につけることで、試合で主導権を握れるレベルのサーブを手に入れることが可能です。
スピードがあまりでなくても、変化や配球を工夫することでその後のラリーを攻撃的に展開することができるのです。
また、極論を言えば、レシーブゲームを「キープ」・サービスゲームを「ブレイク」するような気概で試合に臨むのも良い心構えだと思います。
女子プロテニスプレーヤーであってもサービスゲームをキープすることが難しいのですから、あまり期待しすぎず大胆に攻撃を仕掛けていけば良いでしょう。
この記事へのコメントはありません。