テニスをしている人であれば「プロネーション(回内動作)」という言葉を聞いたことがあるでしょう。
理想のサーブのフォームには、腕の捻り戻しの動作である「プロネーション」が欠かせません。
サーブの回転・コースの打ち分けの精度、それぞれのサーブの威力の向上を目指すなら、プロネーションを身につけましょう。
ちなみにプロネーションは難しい動作ではありません。力みなく自然にスイングをすれば「勝手に腕が振られる」ような感覚でその動作が起こります。
今回は、サーブにおけるプロネーションについて、その仕組み・コツ・やり方について解説します。
テニスのサーブにおけるプロネーションとは
テニスのサーブにおけるプロネーションは、サーブに必要な動作の1つです。
サーブのスイングは、テイクバック時につくった上体の捻りと足腰のタメを解放することで生まれるエネルギーが、体幹→肩→腕→肘→手首→手→ラケットと連鎖して起こるのが理想系です。
その中で肩から腕が力みなく自然に振られたときに起こる、回内動作(腕全体が親指側に捻じられるような動作)がプロネーションです。
ポイントは、腕を捻ろうとするのではなく、勝手にクルッと回転するような感覚でスイングすることです。
プロテニスプレーヤーのサーブのスロー動画を見るとスイングの中盤から最終局面にかけて腕が捻じられるように動くのがわかるでしょう。(関連動画:ロジャー・フェデラーのサーブのスロー動画を分析!打ち方のコツを徹底解説)
テニスのサーブにおけるプロネーションのやり方とコツ
プロネーションのやり方としては、小指側からボールに近づき親指側に抜けるような動きをイメージすると良いでしょう。
テイクバックで腕・手・ラケットが頭の後ろに落ちるような動きが起こります。
これが、プロネーションを起こすためのスタートになります。
ラケットの重さによって大きく捻られた腕が戻ってくるように動き、最終的にはその勢いで腕が捻り返され、ボールに対して小指側から入り親指側から抜けていくようなスイングができるのです。
よくプロネーションを意識して腕力でラケットを小指側から親指側へと振るようなスイングをしている人もいますが、これではより良いサーブを打つことが難しくなります。
本物のプロネーションとは、小指側からボールに近づき親指側に抜けるような動きを「する」のではなく、小指側からボールに近づき親指側に抜けるような動きが「勝手に生まれる」ことだからです。
なかなか力みが取れず、自然な腕の動きが身につかない場合は、野球ボール(テニスボールよりも重みのあるボール)でリラックスしてキャッチボールをすると良いでしょう。
ラケットを握るために余分な力が入っているケースが多いので、投げて良いもので腕が振られる感覚を身につけると良いでしょう。
まとめ
今回は、テニスのサーブで最も重要なプロネーションについて、そのコツとやり方について解説しました。
上半身を適度に脱力できていれば、肩から先の捻りとその返しであるプロネーションは自然と起こるため、理想的なスイングを行うことが出来ます。
もし、なかなか理想的なスイングができないと悩んでいるのであれば、あまり難しく考えずにサーブ練習を継続してください。
人の身体は同じ運動を反復することで、無駄な筋力発揮(力み)が減り、スムーズな動きをすることができるようになります。
つまり、難しく考えすぎずに練習を重ねることが、プロネーションを身につけるために最も効果的な方法なのです。
この記事へのコメントはありません。