テニスにおいて、上半身の筋肉を鍛えるべきか否かという議論がされることは多くあります。
腕や肩を鍛えることでパワーや安定性が生まれるものの、柔軟性が減ってしまうことを危惧する人もいます。
僕は、テニスにおいてボディビルダーのような大きな筋肉は必要ないと思いますが、全くトレーニングをしないというのは違うと思います。
今回は、なぜ肩を鍛える必要があるのかというトレーニングの意味と具体的な筋トレメニューについて解説したいと思います。
目次
テニスの上達における肩のトレーニングの必要性と効果について
まず、本題に入るまえに「テニスにトレーニングは必要なのか?」という重要な議論をしておきたいと思います。
僕は、ある一定以上のレベルを目指すならばトレーニングは絶対に必要だと考えています。
週1~2回程度テニスをするウィークエンドプレーヤーにトレーニングは必要ありません。なぜならトレーニングをするくらいならテニスをした方が確実に上達するからです。
しかし、試合に出て勝ちたいと思っている週3回以上練習をしているプレーヤーは、ジュニア・一般・シニアや男子・女子問わず強度は別として身体づくりに取り組む必要があるでしょう。
なぜなら、トレーニングをすることで1)身体が強くなる・身体の使い方が上手くなるから、2)負荷のかかる練習に取り組めるようになるからです。
まず、トレーニングに取り組むことで身体を強化したり、その使い方を覚えたりする効果が期待できます。
肩あればトレーニングすることでより安定した強いスイングを手に入れることが出来ます。
また、トレーニングをすることで身体が強化され、負荷の強い練習=強い相手を想定した練習をきちんとこなせるようになる効果が期待できます。
僕は、前者よりも後者の理由でトレーニングをすることをおすすめしています。
このように、テニスの上達においてトレーニングは身体を強化し、より強度の高い練習に取り組めるようになる効果が期待できるのです。
上達につながる肩の筋トレ・トレーニングメニュー(動画付き)
ここからは具体的に肩の筋トレ・トレーニングメニューを動画付きで紹介していきます。(動画は全てYoutubeから参照しています。)
また、それぞれのトレーニングメニューによってどのような効果を得られるのかも解説します。
どれも特別高価な器具を必要とせず、家でも出来る簡単なトレーニングなので、継続して取り組んでみましょう。
※既に肩や腕が痛い方や怪我をしている方はこのトレーニングを行わないでください。
※あくまでも選手・コーチとしての経験と知識でおすすめしています。より詳しくトレーニングを学びたい方はジムやテニススクールのトレーナーにご相談ください。
テニスの肩のトレーニングメニュー:インナーマッスル
鍛えられる筋肉:棘下筋・肩甲下筋・棘上筋など
必要な器具:チューブ
※チューブの硬さは意識した筋肉から負荷が抜けない程度の柔らかさにしてください。
回数・セット数:動画内参照
肩のインナーマッスルを鍛えるトレーニングです。
肩の深層部に走る小さな筋肉なので、鍛えるというよりも刺激を入れるくらいの意識で、練習やトレーニングの前に行うと良いでしょう。
注意点は、1)意識した筋肉に効かせること、2)低負荷で行うことです。
テニス肩などの故障の予防にもなるので、習慣化するようにしましょう。
チューブで肩のインナーマッスルを強化することで得られるテニスへの効果
〇サーブ
〇フォアハンドストローク
〇バックハンドストローク
〇ボレー
肩の怪我が減る。
テニスのふくらはぎのトレーニングメニュー:アウターマッスル
鍛えられる筋肉:三角筋(前・横・後)など
必要な器具:ダンベル(水を入れたペットボトルで代用可能)
※重さは「回数・セット数」をぎりぎりできる重さに設定しましょう。
回数・セット数:負荷あり 10~12回×1~3セット
重りを上下し、肩の前・横・後の筋肉を鍛えるトレーニングです。
注意点は、1)意識した筋肉に効かせること(背中で上げない入ようにする)、2)しっかりと筋肉を収縮させること、3)下ろすときはゆっくりと下ろすことです。
ダンベルで肩のアウターマッスルを強化することで得られるテニスへの効果
〇サーブ
スピード・スピン量のアップやスイングの安定を得ることが出来る。
〇フォアハンドストローク
スピード・スピン量のアップやスイングの安定を得ることが出来る。
〇バックハンドストローク
スピード・スピン量のアップやスイングの安定を得ることが出来る。
〇ボレー
ラケット面の安定感を得ることが出来る。
テニスの肩のストレッチ
伸びる筋肉:三角筋など
必要な器具:-
回数・セット数:-
三角筋やその周辺の筋肉群を伸ばすストレッチです。
肩の筋肉の柔軟性を高めることで怪我を防げるだけでなく、四十肩や五十肩などの年齢による不調を軽減することが出来ます。
トレーニング後やテニスの練習後にこのストレッチを行うと良いでしょう。
まとめ
このように、肩は立体的でダイナミックな動作が出来る反面、複雑な構造をしているため、トレーニング方法は意外と細かく分類されています。
まずは難しく考えずに、一通りやってみてください。最初はうまく筋肉を意識できなくても、やっているうちに段々と意識が出来るようになっていきます。
もちろん、身体づくりにはトレーニングに加えて、休息や食事が重要になります。
特にジュニア世代の選手は後者をないがしろにせず、きちんと計画的に身体を鍛えましょう。
高校生で本気でテニスをやりたいのですがやるべき筋トレを
全部教えていたたければ嬉しいです