テニスにおいてバックハンドストロークは、サーブ・フォアハンドストロークに並ぶ主要なショットのひとつです。
バックハンドストロークは、テニス初心者のほとんどがフォアハンドストロークの次に習うショットであり、多くのテニスプレーヤーにとってベースラインプレーの安定感を支えるショットといえます。
今回は、そんな大切なショットであるバックハンドの練習メニューをレベルに応じて、段階的に紹介したいと思います。
練習法は、相手のレベルやグループの人数によっても変わりますが、その人のレベルにあったものを選ぶべきです。
では、いくつか練習メニューを紹介していきましょう。
目次
テニスのバックハンドストロークの基礎の練習メニュー:素振り
まずは基本中の基本でもあり最も重要な素振りによるフォームの確認です。
テニスコートなしでも、家で出来る練習メニューです。
ただ、素振りをするにしても目的意識をどこに持つかが重要になります。
正しいフォームを知るための素振り
完全に初心者の方で、まだフォームが身に付いていない場合は、正しく丁寧に素振りをすべきです。
このような場合は、テニス経験者やコーチに教わりながら、素振りを行うことをおすすめします。
また、それが難しい場合はスマホなどで動画を撮りながら、理想との差分を埋めるように意識しましょう。
なにごともはじめが肝心です。間違ったフォームや変な癖がついてしまうと、そのあとになおすのはとても難しくなります。
バックハンドには片手打ちバックハンドストロークと両手打ちバックハンドストロークがあるので、フォームはそれぞれ異なります。
素振りを始める前に、参考にしてください。
【保存版】テニスの片手打ちバックハンドストロークの打ち方(フォーム)
【保存版】テニスの両手打ちバックハンドストロークの打ち方(フォーム)
自分なりのチェックポイントをいくつか設け、それがクリアできているかを確かめながらスイングすると意識的に素振りがしやすくなります。
正しいフォームを身体に覚えさせるための素振り
この素振りは、正しいフォームとそのチェックポイントを理解している前提で実施します。
もちろん、これまで通り丁寧にスイングを行うべきですが、反復する回数もとても重要になります。
回数をこなさない限り、身体が自然に正しいスイングを引き出せるようにならないからです。
この段階では、飛んでくるボールをイメージしながら、足も小刻みにリズムを取り、スイングを繰り返すことが重要です。
また、独学だけだと「気づいたらフォームが変わっていた!」なんてこともあるので、定期的にコーチに確認してもらうようにしましょう。
実践をイメージした素振り
実践では、球出し練習や素振り練習と違い、あらゆるボールがランダムに飛んできます。
そのため、打点の高低・遠近・前後をイメージした素振りが有効です。
打ち方を身につける素振りとは違い、自ら1ポイントをイメージして流れの中で素振りをすると良いでしょう。
例えば、「ベースライン付近からバックハンドストロークをクロスに深く打って、チャンスボールが返ってきて高い打点をストレートに強打する」という一連の動作を素振りで再現するのです。
このように素振りでも連続的なプレーをリアルに想像すると、実践にも使える技術が身につくのです。
テニスのバックハンドストロークの基礎の練習メニュー:球出し練習
実際にショットを打つ練習として最初に取り組むのは球出し練習です。
テニススクールや部活動で行われる基本練習のひとつです。
大きく分けると、手でボールを出す「手出し」か、ラケットでボールを出す「ラケット出し」に分類されます。
手出しの場合、ボールの勢いが弱いため、フォームチェックや初心者から初級者の基本練習には最適です。
ラケット出しの場合は、ボールのコース・回転に変化がつくため、より実践的な練習に最適です。
球出し練習では、素振りで意識しているポイントができているかの確認や、コース・回転の打ち分けなど基本的なストロークをひと通り習得することを意識すると良いでしょう。
テニスのバックハンドストロークの練習メニュー:ラリー
球出しである程度ボールが打てるようになったら、相手と対峙しラリー練習を行いましょう。
また、「球出しメニューだけでは飽きてしまう」、「ゲーム性がなくつまらない」と感じる初心者の方もいるので、まだラリーにならないレベルでも少しだけ練習に取り入れてみると良いでしょう。
ラリーと球出しの違う点は、相手からランダムにさまざまなボールが飛んでくることです。
相手の打つ体勢やラケットとボールの当たり方を見て、なるべく早く動きはじめ、球出しや素振りと同じようにスイングできるようになることが大切です。
ラリーでは、「適切なタイミングで適切な場所に移動すること」を身につけるのが最も大きなミッションだと考えて練習しましょう。
フォアハンドストロークを先に教わることが多いので、先に慣れたフォアストロークを優先的に打ってしまいがちですが、バックハンドストロークを中心に練習するのであれば、意識的にバックハンドストロークを打つように心がけましょう。
テニスのバックハンドストロークの練習メニュー:条件付きラリー
ラリー練習で安定したショットを打てるようになってきたら、攻撃・中間・守備を意識したラリー練習を行いましょう。
わかりやすい例としては、ボレー対ストロークの練習が挙げられます。
ボレー=攻撃なので、ストロークは基本的に守備になります。相手の足元に沈むようなショット、相手の上を抜くようなロブショットなどその場にあったボールを選べるように意識しましょう。
その他にも、ストローク対ストロークで攻撃対守備に分けたり、中間対中間でボールに変化をつけるたりする条件付きラリー練習を行うと、より実践に生きる練習をすることができるでしょう。
テニスのバックハンドストロークの練習メニュー:ゲーム形式ラリー
実際の試合やゲームと同じ状況で進める練習メニューです。
サーブ・球出しどちらからスタートしても構いません。
よりたくさんのラリーポイントをやりたいなら球出しから、より実践形式に近づけたいならサーブから行うと良いでしょう。
これまでの練習で身につけたフォーム・ショット・状況判断などが総合的にどのくらいできているかを確かめたり、試したりする練習だと位置付けると良いでしょう。
試合は「試し合い」ですから、お互いに練習したことを試すことが重要になります。
そのポイントが取れたかどうかだけでなく、練習したことが身についているかにフォーカスしましょう。
また、客観的に自分のプレーを判断するために、ビデオを撮って後で振り返るようにすると良いでしょう。
バックストロークを中心とした練習であれば、意識してバックストロークを使うことを忘れないでください。
まとめ
僕は、ここで挙げた基本的な練習の繰り返しをおすすめしています。
特殊な練習方法やメニューもありますが、それはあくまでも飽きやマンネリを防止するためのものであり、上達の本質をついたものではないと考えています。
練習メニューを組むときには、これらの練習方法をいくつか組み合わせると良いでしょう。
また、日によってその順番を入れ替えることで、上達速度が早まるという研究もあります。
ぜひ、基本的なメニューを入れ替えながら、自分にあった練習方法を見つけてみてください。
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